センター試験 2019 解いてみた~感想と傾向と対策をレポート~

こんにちは!

 

春休みに入りました。怒涛のテストラッシュも何とか切り抜け、ひと段落したのでセンター試験を解いてみました。

 

今回はセンター試験2019の感想、そして感じた傾向と対策を酒レポのごとくレポートしていきます。名付けて、テスレポをしていきます。

 

ではいきます

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英語(筆記)


まあ、例年通りのレベルだったと思います。文法問題は少しマニアックだなあという感じのことも聞いてきますが、文法書をよく読む、そして過去問の文法問題を解いて、答え合わせして、物にしていく、という王道の対策をしていれば、ある程度は取れるはずです。

 

文法問題が満点を取りづらいのに対して、読解問題は満点を狙えます。センターの英文は一文一文もそうですし、文章構成も素直なものです。ですので基本的な英文法の勉強と、日々英文を読むトレーニングを重ねていれば、まず解けない問題はないです。(読解のトレーニング方法については、別記事で紹介したいと思っています。)

 

まあ、そうはいってもやはり問題は時間不足でしょう。

 

大問丸々一個解けなかった、いくつか勘でといたなど、ありえる話ですよね。センターの問題を全部解き終わるためには、相当な英文読解の訓練が必要です。

 

おそらく一番時間がかかるのが大問4ですね。一個目の文章問題がグラフ付の問題で、二個目が広告の問題のやつです。あれ、文章量自体は5や6より少ないんですけど、選択肢を一個一個、表や図と照らし合わせなくてはいけないんです。数字や国を比較したり、表から必要な情報を抜き出したり。5や6は読んだことが問われるので、文を読んで、選択肢を1,2,3,4て見ていって即答できるのですが、大問4は1→文章や図→2→文章や図→…といった感じで行ったり来たりと時間がかかるんです。

 

ですので、大問4は大問6と同じくらい、20分くらいとっておくといいでしょう。

 

とにかく、読解の対策としては、トレーニングを積み、英文を英語のまま、左から右へと目を動かして、できれば一回で読めるようにならなくてはいけません。センターレベルの文は頑張ればその域に達することができます。これができれば読解パートは間違いなく満点をとることができます。


数学ⅠA

 


まず一言…

確率の馬鹿野郎!!!!!

もうⅠAは確率だけですね。問題は。

 

大問1,2(数1の範囲)はこれまでのセンター試験よりは簡単だったと思います。解けなかった人は、教科書や授業のノートを見直し、例題や問題集を解きなおしてみるといいでしょう。これはちょっと骨太だ、とおもったのは最後の「データの分析」ですね。大問2の最後のページはちょっと変わった変数変換の問題で、こういう風に変数を置き換えると、平均値や標準偏差と言った統計学的な値がどんなふうに変わるかを考えてみよう!といった問題です。変数xをa倍してみたり、2x+1に置き換えてみたり、最近はこのような変数変換の問題が流行っています。

 

来年センター試験を受ける方や高校生の方は、ここをしっかり対策しておくと周りと差をつけられるでしょう。対策と言っても、何か特別な公式を暗記するのではありません。そもそも変数変換は(僕の頃の)数IAの教科書には載っていません。変数変換!といってお勉強するのは数Bの確率変数のところで、やらない人もいる部分です。そんな分野がなぜ数1Aで出てくるのか。それは、その場で考えればわかるからです。xをa倍したら平均値もa倍する、分散は…とかという性質は知っているのではなく、その場で計算し導くものです。数1のデータの分析に出てくる公式を覚えていて、時間があれば、必ず解ける問題です。なので対策としては、こういう手の問題をとにかく解きまくることにつきます。センター直前期でもいいので、センターの過去問や予想問を解くとき、意識してみてください。60分やって仮に解き終わらなかったら、すぐに答えを見るのではなく、変数変換の問題を解けるまでやってみてください。

 

さて、難所は確率ですね。数ⅠAなのに数Bで習う漸化式を出してくるという荒業の問題です。先ほどの変数変換と同様、この問題も、習っていなくても、その場で漸化式をみちびくという問題です。漸化式って聞こえは難しいですが、漸化式の基本的イメージは「一個前との関係」です。まずは、樹形図をかいて、そこから規則性を見つけて、式を立てる、ということでした。僕自身、この漸化式を思いつかず、確率で半分以上落としました(笑)その後少し考えてみたのですが、規則性がわからず、解説を見て初めて理解したという感じです。

確率の対策としては、これもまた問題を解きまくることにつきます。これは、二次試験の過去問の確率でもいいですし、センターでもいいです。ただ、取り組み方で注意してほしいのは、毎日解いてください。一日に何問もまとめて解くのではなく、毎日一問とか決めて解いてください。確率は数学の中でも特に発想力、着眼点の鋭さ、といったセンスが必要です。これは英語や国語の読解力、リスニング力と、もっと身近な例でいえば、筋トレなど、短期集中ではなく、長期的に継続することで伸びていくものです。僕自身、受験時代、確率は苦手で、毎日解いていました。それもあってか確率は満点で、得点も中々よかったです。それはうまい見方ができるようになったからです。ですので確率が苦手だと思う方は一ヶ月くらい、毎日20分くらいとって解いてみてください。

大問4の整数も少し、触れておきます。正直、整数は得点源です。新課程になってから導入された分野で、難しい問題が出せないんです。ユークリッドの互除法、n進法、3の倍数の性質、6の倍数の性質…など、出てくる問題は決まっています。整数の対策としては、教科書の整数の単元を全部読むことです。読んで例題を解く。これだけで整数は満点取れます。これは確率や図形とは違って才能やセンスはほとんどいりません。直前期は忙しいでしょうから、今のうちに土日をつかってまとめて対策してみることをお勧めします。基礎知識を得た後は、センターの過去問で慣れていけば、本番は間違いなく満点取れます。

 


数学ⅡB

 


まあ、時々おしよせる、悲惨なⅡBではなかったと思います。今年はひたすら計算、計算、計算!でしたね。これでベクトルは少し図形の感覚が必要だと感じましたが、まあ、数Aの図形や確率ほどのひらめきは必要なかったように思われます

 

数Ⅱはメインは関数をテーマにしていますので、特に指数対数関数や微積の問題はグラフを書いてみる、ということは有効です。グラフにすると、数値の大小関係がわかったり、面積の計算のイメージがわくので、計算式を素早く建てられるようになります。

 

 

第三問、今回の数列は文字通りの見掛け倒しです。数学ⅡBの問題用紙で一番吐き気のするページは数列だと個人的に感じています。分数が出てきたり、指数が出てきたり、式が長かったり。解いてみたら見かけ通りすさまじいい計算量だったということも2015年くらいにありましたが、今年は見掛け倒しだったと思います。計算は面倒っちゃ面倒なのですが、できないことはないです。誘導に乗って計算を進めていれば、空欄が埋まっていく感覚です。

 

ベクトルは図をかいて、解いていくうちにわかった情報は、図に書き込んだり、図を書き直したりするといいです。辺の長さが同じ、角度が同じ、こっちの方が長い、実は鈍角、ここは90°など。

 

数学ⅡBは計算力が試される問題ではあると思います。それと同時に便利な公式を使っていかに効率よく解き終われるのか、そして先ほども述べた、グラフをつかっていかに早く立式できるかということも大事になってきます。さすがに化学科では階差数列、等比数列とかは出てこないので、すっかり公式を忘れていて、その場で導いて解いていました。そのためか、1、2、4、3の順番で解いて、時間が足りなくれて数列が解き終わりませんでした涙

 

ま、とりあえず、計算力については、数学の問題演習で手を動かして、計算する、仮にわからなくて、解答解説をみたとしても、その後何も見ずに解いて自分の計算で答えにたどり着かせる、という当たり前の努力をコツコツやっていくことにつきます。きっとその中で、だんだんうまい解き方、数式の見方が洗練されていくことに気が付くはずです。ある程度の基礎力が付いたら、二次試験の問題に取り組んでみるといいでしょう。


物理


少し難しかったと思います。簡単なテーマのように見えて少し面倒な計算をする問題だったり、難しそうなテーマなんだけれども、問題自体は難しくない問題といった感じの問題ばかりで受験生の心理を揺さぶるような試験でした。

 

 

全体を通してのポイントは、基本公式を覚え、現象の理解をする。そのうえで試験を解き、なんだこれ?となった問題は必ず解けるようになっているので、問題文にヒントがあるはずです。例えばツイッターで少し有名になったこのレンズの問題。

 

 

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さすがに二年もやっていないとレンズの光路の書き方とかもろもろ忘れていたのですが、この問題、前書きが書かれていて、その前書きの説明を問題にどう適応できるか、と考えることで、答えにたどり着くことができました。このように、その場の誘導にしたがって、その場で考える問題も何問かあるので注意したいですね。

 

 

 

 

化学

 


最後、化学です。これも物理同様、難しかったと思います。

 

今年の化学はグラフの問題がとても多かったように思えます。グラフの問題がその場で考える問題だということは想像がつくと思います。なので、いかに知識問題を即答できるか、そして計算問題の解法を瞬時に考え、手早く計算ができるか、にかかってきます。これはもうたくさん問題を解くしかないです。

 

グラフの問題も基礎概念の理解があってこその読み取りです。例えば今回溶解度積を用いたグラフが出てきたのですが、これは溶解度積の意味、考え方を自分のものにしていないと解けません。

 

 


まとめ

 

 

なんか感想だけじゃなく、対策も書いてしまいましたが、センター試験を受けるうえで大切な考え方が一つあります。それは

 

全体としては難易度の総和は保たれている

 

ということです。今回はそのマインドを持っていることが肝心だな、と感じました。前半は簡単で、後半は難しい。

 

逆に、最初の問題がすごく難しかったけど、後ろには簡単な問題があった、ということもあります。

 

今回の数学1Aは大問1,2(数1の範囲)は比較的簡単。でもその分、大問3の確率が難しい。大問4の整数も少しは時間かかる。という感じでした。

 

解くときは時間配分を設定してると思うのですが、もし問題が簡単で、時間配分に余裕が出てきたと思っても、「きっと後ろが難しい」と予想して、その余った時間を後ろに回してやろうと思いながら解くことが大切です。

 

逆に、時間配分よりも時間がかかってしまったら、「この問題が難しいだけで、後ろが簡単に違いない」と信じて、その問題をいったん保留にして、次の問題に進んでしまうことをお勧めします。

 

この、全体としては難易度の総和は保たれている、という考え方に基づいて時間の使い方を考えることは、特にセンター試験のような時間に(めちゃくちゃ)厳しい試験では有用なので、参考にしてみてください。

 

 

最後に参考までに、僕が解いてみて取れた点数を晒させていただきます。どうでもいい方は、ここまでで大丈夫です。最後までご覧くださりありがとうございました。

 

 

 

 

英語 179/200
数学ⅠA 72/100
数学ⅡB 90/100
物理 63/100
化学 82/100